磐田市大久保の土地で大正時代から続く製茶業を営む左口製茶。
戦後すぐの昭和20数年より株式会社となりました。
ちなみに、「左口」の名前は徳川家康から授かった由緒ある苗字。
古文書も磐田埋蔵文化財センターに保存されています。
今回は左口製茶、五代目の左口智規さんにお茶の製造から販売までのこだわりについてお話を伺ってきました。
お茶の栽培から製造販売まで一貫して行う「左口製茶」
磐田市にお茶畑と製造場所を持つ、左口製茶。
実は製造場所で販売も行っており、試飲をすることも可能です。
試飲のできる場所はまさにお茶に合った場所。
この日の取材中も左口製茶自慢のお茶を出していただきました。
左口製茶のお茶はいわた茶振興協議会品評会で最優秀賞を受賞しています。
ちなみに平成29年まで5連覇していましたが、30年に一度逃し、令和元年にまた最優秀賞に返り咲きました。
左口製茶のお茶は浅蒸し。
深蒸しが鮮やかな緑色が特徴であることに対し、普通煎茶から浅蒸しは黄金色。
また、浅蒸しにはお茶の成分を忠実に出せるという特徴や、1煎目だけの深蒸しと異なり何度も飲めるという特徴があります。
浅蒸しのお茶が何度も飲めると言っても、毎回同じ味ではありません。
- 1煎目は甘い香りと旨味
- 2煎目は色と渋み
- 3煎目は喉を潤す
1、2煎目の味はかなり強く、3、4煎目で普段飲んでいるお茶の味に近くなるそうです。
また、夏は氷出しで抽出すると甘みの強いお茶になります。
浅蒸しの旨味成分は熱さに弱いため、水で出すことで甘みのあるお茶を出すことができるそうです。
※お茶の購入は左口製茶へ直接行く他、電話(0538-38-2125)でも対応しています。年間通して購入可能で税抜き180円〜1500円の幅広い種類のお茶が用意されています
左口製茶5代目の左口智規さん
ヤマト運輸、バーテンダー、料理長、ホールなど仕事経験が豊富で人と話すことが好きな左口さん。
高校時代は磐田農業高校で生徒会長を務めていました。
左口さんは左口製茶として、多くの賞を受賞しているまさにお茶のプロ。
そんな左口さんに美味しいお茶の入れ方を教えていただきました。
もちろん慣れるまでは、難しいですが一度覚えてしまえばほとんど忘れることはないそうです。
左口さんおすすめの美味しいお茶の入れ方
好みにもよるが、100g800円以上のお茶であれば、以下の入れ方でお茶を入れると普段飲むお茶との違いがわかりやすいそうです。
まずは、1煎目のお湯の温度を調節。この1煎目のお湯の温度が非常に重要。本来、お茶は人肌温がベストなので、急須に手を当てていても持っていられる温度が目安。
抽出時間の目安は、茶葉がお湯でややふやけたくらい。ムラをなくすには、急須を2つ用意しておき、一度抽出したお茶をもう1つの急須に移すのがおすすめ。
入れ終わったら少し急須を叩くようにして茶葉の塊をほぐす。フタは開けたままでも問題なし。開けたままにすることによって中の茶葉をむらさず、香りを感じることもできます。
以上が一通りの入れ方。2杯目はお湯の温度は気にせず沸かしたお湯をそのまま入れてしまって良いそうです。
左口製茶の詳細
住所 | 静岡県磐田市大久保776 |
電話番号 | 0538-38-2125 |
営業時間 | 9:00〜17:15 |
定休日 | 土日 |