浜松市天竜区にある天竜ハム(吉野屋精肉店)。
天竜の街に溶け込んだ、昭和9年から続くお肉屋さんです。
天竜ハムは地元の人に古くから愛されているお店で、取材時にも常連さんがお肉を求めて来店されていました。
昭和9年創業。歴史あるお店
こちらが天竜ハムの外観。老舗感漂う、街のお肉屋さんです。
昭和4年に現店主のお父さんが簡易的な肉屋を始め、昭和9年から本格的なお店として創業した長い歴史を持つお店です。
一見普通のお肉屋さんに見えますが、実はこの場所ではお肉が販売されているだけでなく、自家製のソーセージやハムが作られています。
店主の菊池さんが丁寧に作るハムやソーセージ、ベーコンはどれも天竜ハムの人気商品。
長い間地元の人に愛されているのは天竜ハムの変わらない味があってこそ。
手間をかけるからこそ、量産されているハムやソーセージとは違う味を出せる、と菊池さんは言います。
スモークハウスでは76℃で約2時間、火加減を自分で見ながら調整されています。
チップはミックス。乾燥が大事だねぇと菊池さん。洗練された感性と技を持つ、職人の技術がそこにはあります。
どの工程にも抜かりなし、変わらない味を守るためのこだわり
天竜ハムには昔ながらの冷蔵庫、お肉を熟成する熟成庫など商品を製造するために必要な機械が様々。
そして、冷蔵庫や熟成庫は温度がシビアに管理されています。
例えば、冷蔵庫は常に1℃〜-2℃の間。
菊池さんは温度計の数字はもちろん、つららの状態でも温度を管理。
昔ながらのパイプ配管の冷蔵庫で、湿度を保ちながら、お肉を熟成します。つららがあることは湿度が一定に保たれている証拠です。
人気商品の一つベーコン
この日は取材でお伺いさせていただきましたが、美味しそうなお肉を目の前にして自分たちも購入しない訳にはいきません。
菊池さんや常連の詳しい人に人気の商品を聞いたところ、ベーコンが特におすすめと聞き、実際に購入してみることに。
店主の奥様である真澄さんが注文と同時にスライスしてくれました。
左スモークチーズ、真ん中ベーコン、右ソーセージ。
初めて知りましたが、実はベーコンは一頭から取れる量がそれほど多くないそうです。
この大きな肉の塊から、たったの3.5キロほどしか取れません。
その取れたベーコンを10~14日間塩漬けして、やっと天竜ハムの人気商品ベーコンが出来上がります。
ちなみに、今回購入したお肉は天竜ハムから車で10分ほどの場所にある古民家民宿「ATAGOYA」さんにていただきました。
スーパーで野菜も買い込んでおしゃれな場所で食べる天竜ハムのお肉はどれも最高です!
ずっと続いて欲しいお店
天竜の街に溶け込んだお肉屋さん天竜ハム。
どの商品もこだわりが詰まっていて、何度も行きたくなるお肉屋さんです。
また、味はもちろん菊池さんの人柄も魅力的。
お店に足を運ぶと地元の人に愛されて、長く続けられている理由がわかる気がします。
菊池さんには二人の娘さんがいますが、どちらも継ぐ予定はないとのこと。
天竜から天竜ハムがなくなることが想像できない人は多いはず。
ずっと続いてほしいお肉屋さんです。
天竜ハムのアクセス、駐車場、営業時間
住所 | 静岡県浜松市天竜区二俣町二俣1147 |
電話番号 | 0539-25-2003 |
営業時間 | 9:00~18:00 |
定休日 | 日曜 |
駐車場 | あり(5台ほど) |